『世界のことば』・『私の辞書』・『日本の名随筆 言語』
机の上の本を集めてみた(4月9日時点)。 |
(この記事を書き始めた9日当時は)春休みの暇に飽かせて本のことばかり。というかブログばかり。もっとやらなければいけないこと、あるだろ。
それはさておき、春休みは貸出期間が長くなるのをいいことに、たくさん本を借りてあまり返さずにいたら、机の上に随分溜まってきたので、ちょっと写真撮っとこと思って、あった本を集めて撮った。(買った本も混ざっている。)言語に関するものが多い。もう読んだもの、これから読むもの、飾ってあるだけのものなど、色々。
さて、最近手にとった言語に関する「選集系」を3冊まとめて紹介してしまおう。
朝日ジャーナル編(1991)『世界のことば』朝日新聞社
(写真、平積みの山の一番上)
半年前にAERA MOOKの『外国語学がわかる。』を紹介したが、似たような本が他にもあった。しかも言語の数は一気に増えて110(言語群を含む)。各言語の研究者が、見開き2ページで1言語を解説している。内容は言語学的な説明から筆者個人の体験談まで、統一されていないのもいい。
小林英夫(1973)『私の辞書』丸善
(ICU図書館で禁帯出だった)
こちらは40あまりの言語で、各言語の専門家が、主におすすめの辞書をこれでもかと紹介している。だが古いので、どれだけ役に立つかは未知数。それによっぽどの語学好きじゃないと、ただ辞書だけ並べられてもあまり面白くない。
千野栄一編(1998)『日本の名随筆 別冊93 言語』作品社
千野栄一氏により編まれたこの選集は、「日本の名随筆」全100巻に続く、「日本の名随筆 別巻」全100巻のうちのひとつ。内容はことばあそびからラテン語まで多岐にわたり、執筆者は谷川俊太郎、柳田國男、河野六郎、風間喜代三、森有正などなど、そうそうたる面々だ。
何年も前にテレビで見てでしか知らなかった、金田一京助のアイヌ語調査の逸話を読めたのはよかった。だが彼のフィールドワークの話に、小説のように引きこまれた余韻に浸るのもつかの間、学者がいかにアイヌ人の侮辱してきたかに関する中川裕氏のエッセイを読ませるあたり、編者のさじ加減の妙か。
別巻も含めこの「日本の名随筆」、全200巻だが、ICU図書館にたった6冊しかないのがとても残念だ。
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