2014年4月20日日曜日

日本語は外国人にどう聞こえているのか(動画)

全く知らない外国語は、どのように聞こえるだろうか。例えば、外国語話者にとってスウェーデン語、フランス語、ヒンディ語はどんな感じか。そして日本語は? 私たちが母語として話してる日本語の音声は、どう思われているのだろうか。タタタタタタと、マシンガンのようだという人もいれば、とても単調に聞こえるという話もある(が、個人的な印象の違いもあるし、いずれも噂の域を出ない)。

この動画は、英語母語話者(と思われる)彼女にとって外国語がどう「聞こえているか」を再現していて、とても面白い。(ただし、意味の通った言葉を話しているわけではないので注意。)


『ダーリンは外国人』で有名なトニー・ラズロは、『英語に飽きたら多言語を!』の中でこう打ち明けている。

Si, si。シッシッシッシッシー。「速いな! みんな何をそんなに急いでいるんだ」。子供のころ、ラテン系言語は英語の2、3倍の速さに聞こえていた。とくにスペイン語。[1]

コモ・エスタスなスペイン語がテンポよく聞こえるのは、私にも気持ちはわかる(私のスペイン語の知識は1から10までの数字と、Como estas?だけだ)。しかし、これは彼のフィーリングに過ぎないようだ。発話の速さは言語間であまり違いがない[2]。つまり、速く聞こえるからといって、実際スペイン語の方が英語より速く情報を伝えられるわけではない。

それはそれとして、たとえ表面的なものに過ぎないとしても、やはり言語にはそれ特有の印象というものがある。フランス語の豊かな母音の響き、中国語の音楽のような声調、イタリアーノなアクセント。

次の動画は、プロのコメディアンによるもので、はるかに完成度が高い。


(最初のやりとりの内容:世界中からCEOが集まって、サミットが開かれようとしているのに、通訳が現れない。そこで社員のヘレンが7カ国語への通訳を臨時で買って出ることに。)

最初の動画の人の「なんちゃって言語」は、少し行き当たりばったりな気がするが、こちらの「エセ通訳」は、私(たち)がそれぞれの言語に対して持つステレオタイプを見事に抽出していると思う。

「ふーん。・・・だから何?」

そういうことは聞いちゃいけないことになっている。ユーモアだからだ。エンターテイメントだからだ。ユーモアに理性はいらない。私たちは、胸の内にはステレオタイプをなんとなく秘めている。それがコメディとして目の前に突きつけられると、可笑しく思わずにはいられないのだ。

最後に、チャップリンは、「なんちゃってドイツ語」で演じている。言語のステレオタイプは、風刺にもなる。


[1]トニー・ラズロ(2011)『英語に飽きたら多言語を!』アルク p.22
[2] Roach, P. (1998). "Some Languages are Spoken More Quickly than Others." In L. Bauer & P. Trudgill (Eds.), Language Myth. (pp. 150-158). Penguin Books.(本書は言語に興味のある方に大変おすすめ。邦訳『言語学的にいえば・・・』。)

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