『ビジュアル・コンプレキシティ』と『フランス語史を学ぶ人のために』

2冊まとめて。

マニュエル・リマ(2012)『ビジュアル・コンプレキシティ』BNN
Manuel Lima. (2011). Visual Complexity. Princeton Architectural Press.

ビジュアル・コンプレキシティ ―情報パターンのマッピング [単行本] / 久保田 晃弘 (監修); 奥 いずみ (翻訳); ビー・エヌ・エヌ新社 (刊)

情報の可視化には多少興味がある。ビジュアルが面白くて読んでみたが、本書の可視化作品はたいてい煩雑すぎて、可視化の効用がまったく引き出されていないことに気付いた。ただキレイっぽいだけだ。しかも邦訳があまりこなれておらず、おまけに段落の字下げが、日本語で慣習的な1文字ではなくて4文字くらいもあったり、括弧内の文字が一回り小さかったりと、なかなか革新的な体裁であった。

ピーター・リカード(1995)『フランス語史を学ぶ人のために』世界思想社
Peter Rickard. (1989). A History of the French Language. Unwin Hyman.

A History of the French Language [ペーパーバック] / Peter Rickard (著); Routledge (刊)

今日読了。言語の歴史、今度はフランス語史だ。フランス語は全く知らないのだが、その歴史には少し興味があった。というのも、なんで綴りの語末の子音を発音しないのという疑問と、なんでrの発音があんな変なのだという疑問が、かねがねあった。歴史が答えを教えてくれるはずだ。

はじめて読むフランス語史に、情報量の多いのを選んでしまって少し後悔。読むのに相当時間がかかってしまった。(借りたのは3週間近く前。)いい本なのだが、こちらも邦訳がいまいち巧くなくて残念。

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