美濃の和紙とか一人旅
12、13、14日と、2泊3日の岐阜(+名古屋)旅行に1人行ってきた。今朝明朝に帰ってきた。この春休み、大学の友達が多く海外へ飛ぶ中、私は国内で留守番をしていたわけだ。
一番の目的は美濃市の手漉き和紙だった。美濃市は、1300年の歴史を誇る日本屈指の和紙の里であるそうで、体験施設もある。先日、文化庁が、ユネスコ無形文化遺産に美濃の和紙を含む「和紙:日本の手漉和紙技術」を提案したことがニュースにもなっている(文化庁の報道発表)。伝統工芸、特に書道をしている身に身近な和紙には、興味があった。
そっちに行くついでに、多治見と名古屋にも行ってしまえという詰め込み旅行であった。多治見は美濃焼、名古屋は「名古屋めし」(特にういろうと味噌カツ!)が目当てであった。
12日(火)は、移動に費やされた。美濃市の私の泊まったところは(こう言っては申し訳ないかもしれないが)山間部の片田舎で、交通の便が悪く(最後の乗り換えの電車が1時間に1本くらいで、さらに、最寄り駅から8kmくらいある)、かなりバタバタしてしまった。こういうところは車で来るべきなのだと痛感。
私が泊まったのは、「笑び」というゲストハウスで、周囲数kmで唯一の宿泊施設みたいだ(わらびという地域にあるのでこの名前)。そこに東京から学生が1人でノコノコとやってきたわけだ。その晩は、カヌーをしにいらした3人のグループとご一緒した。
夜は明けて13日(水)、この日のメインは「美濃和紙の里会館」での紙漉き体験と、美濃市街の散策だ。もちろん初めての紙漉きで、どきどきわくわくだった。本当はじっくり「1日コース」でいろいろ知りたかったのだが、団体客の予約がすでにあり叶わなかったので、一番シンプルな美濃判コースで我慢。意気込んで臨んだ。モミジを漉き込んだ厚手の美濃判が、あっという間にできてしまった。今大事に持って帰ってきたが、どう使おうか考え中。
紙漉き体験の他に、会館にはいくつか展示があり、伝統的な紙漉きの様子のジオラマなど、勉強になったことも多々。売店では、美濃紙の半紙(機械漉き100枚)と、色付きの典具帖(手漉き1枚)を買った。値段は機械漉きと手漉きで、桁が2つ違う。
和紙工房が、点々とある。和紙の里に来たのだということを実感する。今はかなり減ったのだろうが、昔はもっと立ち並んでいたのだろうか。
午後はそこから長良川を下流に車で15分くらいの、美濃市街に行った。市街地は、和紙問屋街として栄えた頃の古い町並みが残されており、「うだつの上がる町並み」として有名だ(という知ったかぶり。ええ始めは「うだつ」が何かも分かりませんでしたよ)。目的は相変わらず和紙だが、一通りぶらぶらした。和紙製品の店はいくつかあり、物色させてもらった。
夕食に、「笑び」のオーナーの池上さんがとてもいい機会を設けてくださった。池上さんのご友人で、和紙を漉く伝統工芸士になるべく最近弟子入りした方と、一緒にごはんを食べたのだ。いろいろなお話を伺うことができた。思わぬ幸運だった。
3日目、14日(木)は、和紙の里とお別れである。
本当はこの日はまず飛水峡に寄りたかったのだが、お金がなく、それに行く気力もなかったので諦めて、多治見駅周辺に直行し陶器探しをした。美濃焼で有名な多治見―土岐―瑞浪一帯は、日本最大の陶磁器生産地なのだという。小さなどんぶりが個人的に欲しくて、あと急須を親に頼まれていたが、目抜き通りから外れたところに安くていい店があって(お店のおばさんが、ここのはほぼ全て本物の美濃焼だとおっしゃったので、外国製のおそれはなかろう)、2つともそこで買えた。おばさんが積極的に接客してくださった。いい買い物ができたと思う。
この日は、美濃焼を除けば予定がスカスカだった。この日の予定を立てる余裕がなく、行き当たりばったりだったのだ。昼下がりには買い物が終わってしまって、あと名古屋の食べ物巡り以外、夜行バスの出発まで特になし。
とりあえず4時台に名古屋へ。祝、初めての名古屋。大都会名古屋。
名古屋に来た理由は単純、おいしい名物がいっぱいあるから。ういろう! ういろうは、多分まだ1回しか食べたことがないが、そのときに惚れた。あとは味噌カツの本場でもある。その2つを本命に、やって来た。
ところがそこでとても残念なことが起きた。多治見駅前の本屋でガイドブックを立ち読みして、名古屋駅周辺の味噌カツ屋でここに行こうと決めていたところが、いくら探しても見つからなかった。おかげで栄駅―伏見駅の間を1往復半もするはめになり、しぶしぶ諦めざるを得なかった。じゃあ、どこで食べればええねん。あてもなく地図もなく、足はすでに疲労でいっぱい。何としても名古屋で味噌カツを食べてやると、4時半から7時前まで2時間は裕に歩き通したが、いい味噌カツ屋はなし。
次第に気力も萎え、最終的に折れて名古屋駅地下のラーメン屋で妥協したチクショー。腹が減って、足も棒になっていたからこの際もうなんでもよかった。(この日は24000歩も歩いていた。)味噌カツ丼は一応おととい美濃市街で食べていたし。(だが、いま一度インターネットで見ると、よだれが出て全く悔しい。いつかまた行ってやる。)
さてまとめよう。まず「笑び」の池上さんには本当にお世話になった。ありがとうございます。送迎などなど、バタバタしてご迷惑をお掛けした。そこらを観光しようと思ったら、車は必須だ。
また和紙のことは、あれこれ勉強できた。和紙技術を守ろうと、美濃では様々な試みがされている。その一端に触れただけでも、今回来た甲斐があった。できなかったこともあるので、機会があればまた訪れたい。1人で行動したためか、たくさん刺激を受けた。
ついでなので、先日偶然見つけた動画を紹介しておく。
一番の目的は美濃市の手漉き和紙だった。美濃市は、1300年の歴史を誇る日本屈指の和紙の里であるそうで、体験施設もある。先日、文化庁が、ユネスコ無形文化遺産に美濃の和紙を含む「和紙:日本の手漉和紙技術」を提案したことがニュースにもなっている(文化庁の報道発表)。伝統工芸、特に書道をしている身に身近な和紙には、興味があった。
そっちに行くついでに、多治見と名古屋にも行ってしまえという詰め込み旅行であった。多治見は美濃焼、名古屋は「名古屋めし」(特にういろうと味噌カツ!)が目当てであった。
12日(火)は、移動に費やされた。美濃市の私の泊まったところは(こう言っては申し訳ないかもしれないが)山間部の片田舎で、交通の便が悪く(最後の乗り換えの電車が1時間に1本くらいで、さらに、最寄り駅から8kmくらいある)、かなりバタバタしてしまった。こういうところは車で来るべきなのだと痛感。
私が泊まったのは、「笑び」というゲストハウスで、周囲数kmで唯一の宿泊施設みたいだ(わらびという地域にあるのでこの名前)。そこに東京から学生が1人でノコノコとやってきたわけだ。その晩は、カヌーをしにいらした3人のグループとご一緒した。
「笑び」外観 |
夜は明けて13日(水)、この日のメインは「美濃和紙の里会館」での紙漉き体験と、美濃市街の散策だ。もちろん初めての紙漉きで、どきどきわくわくだった。本当はじっくり「1日コース」でいろいろ知りたかったのだが、団体客の予約がすでにあり叶わなかったので、一番シンプルな美濃判コースで我慢。意気込んで臨んだ。モミジを漉き込んだ厚手の美濃判が、あっという間にできてしまった。今大事に持って帰ってきたが、どう使おうか考え中。
美濃和紙の里会館の体験スペース |
紙漉き体験の他に、会館にはいくつか展示があり、伝統的な紙漉きの様子のジオラマなど、勉強になったことも多々。売店では、美濃紙の半紙(機械漉き100枚)と、色付きの典具帖(手漉き1枚)を買った。値段は機械漉きと手漉きで、桁が2つ違う。
和紙工房が、点々とある。和紙の里に来たのだということを実感する。今はかなり減ったのだろうが、昔はもっと立ち並んでいたのだろうか。
午後はそこから長良川を下流に車で15分くらいの、美濃市街に行った。市街地は、和紙問屋街として栄えた頃の古い町並みが残されており、「うだつの上がる町並み」として有名だ(という知ったかぶり。ええ始めは「うだつ」が何かも分かりませんでしたよ)。目的は相変わらず和紙だが、一通りぶらぶらした。和紙製品の店はいくつかあり、物色させてもらった。
うだつの上がる町並み |
夕食に、「笑び」のオーナーの池上さんがとてもいい機会を設けてくださった。池上さんのご友人で、和紙を漉く伝統工芸士になるべく最近弟子入りした方と、一緒にごはんを食べたのだ。いろいろなお話を伺うことができた。思わぬ幸運だった。
3日目、14日(木)は、和紙の里とお別れである。
本当はこの日はまず飛水峡に寄りたかったのだが、お金がなく、それに行く気力もなかったので諦めて、多治見駅周辺に直行し陶器探しをした。美濃焼で有名な多治見―土岐―瑞浪一帯は、日本最大の陶磁器生産地なのだという。小さなどんぶりが個人的に欲しくて、あと急須を親に頼まれていたが、目抜き通りから外れたところに安くていい店があって(お店のおばさんが、ここのはほぼ全て本物の美濃焼だとおっしゃったので、外国製のおそれはなかろう)、2つともそこで買えた。おばさんが積極的に接客してくださった。いい買い物ができたと思う。
この日は、美濃焼を除けば予定がスカスカだった。この日の予定を立てる余裕がなく、行き当たりばったりだったのだ。昼下がりには買い物が終わってしまって、あと名古屋の食べ物巡り以外、夜行バスの出発まで特になし。
とりあえず4時台に名古屋へ。祝、初めての名古屋。大都会名古屋。
名古屋に来た理由は単純、おいしい名物がいっぱいあるから。ういろう! ういろうは、多分まだ1回しか食べたことがないが、そのときに惚れた。あとは味噌カツの本場でもある。その2つを本命に、やって来た。
ところがそこでとても残念なことが起きた。多治見駅前の本屋でガイドブックを立ち読みして、名古屋駅周辺の味噌カツ屋でここに行こうと決めていたところが、いくら探しても見つからなかった。おかげで栄駅―伏見駅の間を1往復半もするはめになり、しぶしぶ諦めざるを得なかった。じゃあ、どこで食べればええねん。あてもなく地図もなく、足はすでに疲労でいっぱい。何としても名古屋で味噌カツを食べてやると、4時半から7時前まで2時間は裕に歩き通したが、いい味噌カツ屋はなし。
次第に気力も萎え、最終的に折れて名古屋駅地下のラーメン屋で妥協したチクショー。腹が減って、足も棒になっていたからこの際もうなんでもよかった。(この日は24000歩も歩いていた。)味噌カツ丼は一応おととい美濃市街で食べていたし。(だが、いま一度インターネットで見ると、よだれが出て全く悔しい。いつかまた行ってやる。)
さてまとめよう。まず「笑び」の池上さんには本当にお世話になった。ありがとうございます。送迎などなど、バタバタしてご迷惑をお掛けした。そこらを観光しようと思ったら、車は必須だ。
また和紙のことは、あれこれ勉強できた。和紙技術を守ろうと、美濃では様々な試みがされている。その一端に触れただけでも、今回来た甲斐があった。できなかったこともあるので、機会があればまた訪れたい。1人で行動したためか、たくさん刺激を受けた。
ついでなので、先日偶然見つけた動画を紹介しておく。
Mino Aug 1,2012 from augment5 Inc. on Vimeo.
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