私と「老人と海」とヘミングウェイと、地デジと

7月24日、とうとう44都道府県で地デジに完全移行しました!

テレビに関して、こんな大転換が今まであったでしょうか。カラーテレビの到来や、衛星放送の開始や、薄型テレビの到来などより大きな事件ではないかと私は思っています。1953年のテレビ放送開始以来58年続いてきたアナログ放送が、全く見られなくなるわけですから、そういう点で記念すべきときです。

私はこの歴史的瞬間を見逃すまいと、27時間テレビの「笑っていいとも」の、カウントダウンを見ました。(ノ´д`

あと、地デジへの移行によりテレビ欄のGコードが無くなりました。さぞかしテレビ欄がすっきりするだろうと思って24日の新聞を見たら、以外に印象は変わりませんでした。

さて、今日の本題は地デジじゃなくて、ヘミングウェイの中編「老人と海」です。

老人と海 (新潮文庫) [文庫] / ヘミングウェイ (著); Ernest Hemingway (原著); 福田 恆存 (翻訳); 新潮社 (刊)



いつかこのブログでもさらっと言いましたが、ICUの英語の授業でこの原典”The Old Man and the Sea”を読みました。英文学の勉強というわけではなくて、小説の読み方を学ぶための読解でした。

The Old Man and the Sea [ペーパーバック] / Ernest Hemingway (著); Scribner (刊)

そこで、この作品を深く読み込んだわけだし、それに細々と分からない部分もあったので、おととい日本語訳の「老人と海」を借りてきて読みました。英語と日本語の2か国語で同じ本を読んだのはこれが初めてでした。原典を訳者がどう訳したのか見てみるのも面白いですね。

「老人と海」は、漁師サンティアゴが、長い不漁が続きながらも、苦闘の末大物をしとめ、そして港に帰るという、構成としてはとてもシンプルながら、自然の圧倒的な強さと、それに立ち向かう人間の小ささが描かれています。

最近の改訳は昭和54年。日本語がやや古いです。

最後に。原典と日本語訳を読んでみて初めてわかるある事実にも、めぐり合うことができました。つまり、恐れ多くも誤訳らしきものを見つけました。aloudの訳が、ことごとく「大声で」になっていました。ここは「声に出して」だと思うんですけど…。どうなんでしょう。

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