メリー・クリスマス――自己顕示欲と自己満足

メリー・クリスマス。

日本人は、師走末から正月初めのわずか1週間足らずの間に、キリスト教(クリスマス)→仏教(除夜の鐘)→神道(初詣)と、モンゴル遊牧民の乗馬のごとく素早く華麗に宗教を乗り換える。キリスト教徒でなくても、時期が来ると、いや、ところによっては11月もはよから、どこもかしこも念仏のように唱える。商業主義の勝利である。

Merry Christmas!

日本ではクリスマスは恋人と過ごす日として定着している。しかしアメリカの友達によると、向こうではクリスマスはむしろ家族が集まる日であって、対して1月1日が恋人と過ごす日なのだそうだ。日本と逆である。だからどうと言うわけではないけども。

Mele Kalikimaka!

ところでハワイ語は子音が少なく、日本語で/θ/(英語のth)が/s/になるように、ハワイ語話者の耳には/r/(英語のr)は/l/に聞こえ、/s/はなんと/k/になってしまう。ハワイ語に/s/は無い。だから「メリー・クリスマス」は、なんやかんやで「メレ・カリキマカ」になる(詳しくはこちらを参照)。

以上、季節の話題であった。

さて、ついたち以降、久しぶりの更新だ。いつもなら読んだ本など書き留めているが、億劫で書いていない。書くのが億劫なだけで、本は読んでいる。最近は平行して3、4冊くらいだ。おかげで効率が悪い。でも実は、読んでいる以上に買っている。次第に積ん読が増えているが、それが楽しい。近況のひとつを挙げるとすると、最近本に使うお金がぐんと増えた。

更新が停滞気味なのはまた、自らの内面を公衆の面前にさらけ出したり、駄文を書き散らしたりすることに、最近疑問を感じないではないということもあるかもしれない。このブログの内容は、あまり人の役に立つものではない。特に個人の雑多な読書記録は、自分のためになりこそすれ、話題の本のレビューでもない限りあまり人の役には立たない(実際PV数は無いに等しい)。書くのに時間がかかる割に(これでも文章は毎回かなり練っている)、書いたものは往々にして自己満足に終わっているのではないか。

反省してみると、私をしてブログを書かしめている原動力は、「ほらほら僕のこと知って!」という自己顕示欲と、「始めたからには続けなければ」という根っからのコツコツ初志貫徹主義である。人に何か知ってもらおうとか、考えてもらおうという動機で書くことはあまり無い。

ただし、こんなことを書いているからといって、更新頻度落としますとか、メンドイので本のこと書きませんとか、アクセス稼ぎに面白いこと書きますとか、この人就活で病んでいるんじゃないかとか、そういうことではありませぬ。マイペースでやっていくつもりだし、気も病んでいない。でも、ちょっと方向転換して、非生産的な内省や自己満足は避けるようにしてみよう。結果として内容は変わるかもしれない。

以上、いい加減なにか書きたいと思って文章を絞り出していたら、自分でもがっかりするくらいに軸のない文章になってしまった。推敲しながら、「そもそもこれ書く必要があったかな?」と自問自答を繰り返さずにはいられなかった。

このエントリー、これ以上書くと余計に支離滅裂になるが、かと言ってここで止めると、まさにジコマンな、薄っぺらな文章の塊になってしまう。読んでくださった時間が無駄なものにならないよう、せめて最後に写真をば。


ちょうど1ヶ月前、11月の終わりごろ、強い風が吹いた翌日だったと思うが、2階の部屋のバルコニーにきれいに色づいたモミジが流れ着いていた。

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